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キャッシングとカードローンの違いは？

「キャッシング」と「カードローン」は両者とも同じお金を借りるという行為に対して使われていますが、その違いはなんでしょうか？まとめてみました。

結論からいうと、両者は同じものだと考えて問題ありませんが、細かく見ると業界ごとになんとなく使い分けられています。

たとえば消費者金融では、「キャッシング」と「カードローン」はほぼ同義語で、どちらも「個人向け無担保融資」といった意味合いで使っています。
一方、銀行は「キャッシング」という言葉は使わず「カードローン」という言葉を使っています。

消費者金融と銀行の提供している商品は共に「個人に無担保で目的自由の資金を貸し出す」という点で全く同じですが、以前「キャッシング」という言葉を主に使っていた消費者金融に対する差別化の意味で、銀行が「カードローン」という言葉を使い出したのが、この呼び方が使われるようになった始まりだとも言われています。

この辺りは、銀行側に「消費者金融とは違う」というプライドのようなものも見え隠れします。

クレジットカードで使われる「キャッシング」と「ローン」はまた少し違う

クレジットカードでも、同じような「個人向け無担保融資」の商品を取り扱っていますが、その呼び方は「キャッシング」と「ローン（またはカードローン）」の２パターン使い分けていることが多くなっています。ここでは「キャッシング」といえば消費者金融のそれとは少し違い「翌月一括返済の無担保融資」ということになりますし、「ローン」や「カードローン」といえば「毎月均等額の返済をする無担保融資」ということになります。

例を挙げて説明すると、クレジットカードで同じ５万円を借りる場合、「キャッシング」で借りた場合は翌月に５万円全額を返済する必要があり、「ローン」や「カードローン」で借りた場合は毎月１万円ずつ返済することとなります。

利用者側のイメージからすると、「キャッシング」は気軽に少額のお金を借りるというイメージで、「ローン」といえば多額のお金を長期間借りるというイメージを持つ人も多いかもしれません。
また、「カードローン」でなく、「ローン」といえば「住宅ローン」や「自動車ローン」などの「使途が明確な融資」というイメージをする人も多いかもしれません。

使い道自由な個人向け無担保融資をまとめてみると

改めてまとめてみましょう。
「使い道自由な個人向け無担保融資」をまとめてみると次のようになります。

金融機関	消費者金融	銀行	クレジットカード
代表例	アコム、プロミス、アイフルなど	みずほ銀行など	VISA、MASTERなど
呼び方	キャッシング、カードローンどちらも使う	カードローン	キャッシング	ローンまたはカードローン
利用額	数万円〜数十万円程度	数万円〜数百万円	１万円単位の少額	数万円〜数十万円程度
返済	分割	分割	翌月一括返済	分割
貸金業法	適用	適用外	適用
特徴	個人で無担保でお金を借りることに特化しているので利便性が高い。	審査や返済、サービスなどの点で利便性は低いが銀行なので安心感がある。	すでにクレジットカードを持っていれば気軽に利用できる。新規は利用まで時間がかかる。

全て「個人が無担保・無保証人で目的自由の資金を借りる」という点では同じですが、業界によってその呼び方に違いがあるのがわかります。

とはいえ、「キャッシング」でも「カードローン」でもその言葉の違い自体にはあまり意味はなく、利用する上では基本的には同じものだと考えて良いと思います。

それぞれの言葉の意味するところ

厳密に言うと、「キャッシング」はcash（現金）ing（すること）。現金を借りることという行為に対する言葉です。

一方「カードローン」はカードでローンを組むことを表した言葉です。どちらかというと返済の仕方に焦点を当てています。

つまり、言葉本来の意味としての両者の違いは、お金を借りる行為のどの部分を切り取った言葉なのかの違いというわけです。

ちなみに、以前は「消費者ローン」や「サラリーローン」などと呼ばれていたこともあり、今後も新しい呼び名が誕生してくることでしょう。業界的には、社会からのバッシングなどでその言葉のイメージが悪くなると、新たな「イメージの悪くない（手垢のついていない）言葉」が登場するという歴史を重ねてきています。