三洋信販「ポケットバンク」、解散までの歩み
有名タレントなどを起用した広告で「ポケットバンク」を全国で積極的に展開。東証一部上場も果たす。その後プロミスに吸収合併され解散。
ポケットバンクで業界上位に
三洋信販株式会社は、1959年創業。会社名に信販と付いているが俗に言う信販会社ではなく消費者金融専業会社だった。「ポケットバンク」ブランドを展開。
消費者金融の大手で貸付残高は業界6位〜7位程度だった。
「三洋」とあるが、三洋電機、三洋証券とは無関係。
本社を福岡市に置き、九州を主とする西日本が地盤だったが、後に東日本を中心とした全国展開に注力。
1993年9月には株式を店頭公開。1994年12月、東京証券取引所2部、大阪証券取引所2部、福岡証券取引所に上場。1996年9月、東京証券取引所1部、大阪証券取引所1部に指定変え。
2001年にマイカルカードを子会社化（現ポケットカード）、翌年には住友商事と住商ポケットファイナンスを設立するなど全盛期を迎えた。
CMに登場していたのは、飯島直子、安めぐみ、山口美沙、鈴木亜美、ブラッドピットなど。
解散までの道のり
2006年12月、受け取りすぎていた利息の返還額を抑えるために、顧客取引履歴を改竄していたことが発覚。この行為が貸金業規制法違反に当たると金融庁が判断し、12月20日に三洋信販全営業店に対し業務停止命令が下った。
2007年7月、同業のプロミス（現・SMBCコンシューマーファイナンス）の傘下に入る。
2007年9月30日、創業者の椎木正和が代表職を退任、創業一族の手から離れる。
2007年12月19日、東証ならびに福証の上場廃止。
2010年10月1日、プロミス株式会社に吸収合併され解散。
